『佐賀新聞』2009年9月27日付

佐大と佐賀地検 建物改修の入札・発注見合わせ


鳩山新政権が2009年度第1次補正予算の執行を一時留保したことに伴い、佐賀大学と佐賀地検が建物改修の入札、設計発注を見合わせた。佐賀大は10月からの工事を想定し、教職員が引っ越しを終えたばかり。困惑しながら、公共事業見直しの行方に気をもんでいる。

佐賀大は、築50年の文化教育学部9号館(鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積2598平方メートル)の改修工事入札を見合わせた。来年3月までの工期で、老朽化対策や耐震補強を進める計画だった。

教職員ら約40人は今月、本庄キャンパスの複数施設に引っ越し。資料や備品収納のプレハブ仮設費など、既に1千万円近い費用をかけている。大型実験器具の運び出しで床をはがした部屋もあり、「中止になれば、復元費用も必要」(同学部)と戸惑う。

国交省九州地方整備局は、佐賀地検の庁舎耐震補強の設計発注を見合わせた。庁舎は築40年で鉄筋コンクリート4階建て、延べ床面積2950平方メートル。07年の耐震診断で、震度6強以上で倒壊の危険性が高いとされた。第4四半期(来年1〜3月)に工事を発注する予定だった。

補正予算については、大臣らが事業を精査。10月2日までに結果を集約し、見直す事業を同日以降に閣議決定する見通し。