『大分合同新聞』2009年9月18日付

看護科学大・芸文短大 業務実績を評価


県地方独立行政法人評価委員会(矢野利幸委員長)は公立大学法人の県立看護科学大学と県立芸術文化短期大学(いずれも大分市)の昨年度の業務実績について「計画を順調に実施している」と評価する報告書をまとめた。両大学が示した自己評価をもとに、年次計画の達成状況を検証した。

評価は「教育研究の質の向上」や「業務運営の改善と効率化」「財務内容の改善」など5項目をS、A〜Dの5段階で判定する。

看護科学大は「教育研究の質の向上」で最高評価のS(特筆すべき進行状況)、そのほかすべてでA(計画通り)の評価を受けた。

全国初の高度実践看護師(NP)の大学院教育での実践やNPの制度化に向けた構造改革特区の提案、ウズベキスタンの看護教育改善プログラム策定への参加、同国への医療用ベッドの寄贈が高い評価を得た。

芸文短大はすべての項目でA評価。地域の素材で住民と連携しながら体験学習する「サービスラーニング」や、自治体と協定を結び地域の教育研究拠点として貢献していることが評価された。

今後の課題として▽国の科学研究費補助金申請で採択率を上げるためのレベルアップ(看護科学大)▽入試方法の見直しで留学生の入学実績をつくる(芸文短大)―といった指摘を受けた。