『読売新聞』三重版2009年9月23日付

レジ袋全廃を実践、三重大にコンビニ  来月オープン
エコバッグも無料貸し出し「先進的な取り組み」


三重大(津市)に10月1日、大手コンビニエンスストア「ミニストップ三重大学店」がオープンする。スーパーなどでレジ袋の有料化が進む中、同店ではレジ袋を全廃し、袋を持っていない客にはエコバッグを無料で貸し出す試みを始める。(青山丈彦)

営業時間は午前7時から午後10時まで。大学の建物に調和したベージュ系の配色で、隣接する第二食堂と通路でつなぐ。

同大には、大学生協の食堂が2か所あるが、昼食時にはいつも行列ができるという。店内で飲食するスペースは、通常よりも広く取っており、混雑の解消とともに、夜間も研究する学生や教授らへの便宜を図る。さらにレジ袋全廃で、環境運動を一層推進させる狙いもある。店内で貸し出したエコバッグは、次に来店した際に返却してもらう。

同大は新入学生にエコバッグを配布しており、学生や教職員ら約1万人にはすでに配られている。

同大環境ISO総括環境責任者の朴恵淑教授は「大学生協でも実施しているレジ袋有料化をさらに前進させ、レジ袋を一切置かず、バッグを貸し出すことにしたのは、全国的にも先進的な取り組み。コンビニでは初の試みでは」と話す。三重大は2007年に環境管理の国際規格「ISO14001」の認証を取得しており、「学生らへの環境意識を高める実践の場になる。身近な環境改善に貢献する今回の『三重大モデル』が、全国に広がってほしい」と、世界一の環境先進大学を目指す意気込みを語った。