『日本経済新聞』2009年9月3日付

いでよ農業経営のプロ 佐賀大大学院に養成コース


佐賀大学は2日、農業経営のプロを育成する農業技術経営管理学(農業版MOT)コースを10月から大学院に開設すると発表した。知的財産法や管理会計など農業経営の基本を習得させ、国が進める集落営農組織の法人化を担う人材を育てる。大学院での農業版MOTコース設置は全国初。

佐賀大は2010年4月に大学院農学研究科を改組するのに先立ち、大学院に同コースを設ける。定員は約40人で、IT(情報技術)を活用した生産効率化など最先端技術についても学ぶ。15単位取得すれば佐賀大が発行する農業技術経営管理士の資格を取れる。

全国に集落営農組織は1万3436あるが、企業経営の手法を取り入れて法人化している組織は約1割どまり。国は法人化拡大を目指しているが、人材不足で進んでいない。佐賀大は同コースで法人化の担い手や農業ベンチャーの経営者らを育成、人材不足解消を目指す。