『毎日新聞』徳島版2009年9月3日付

徳島大病院:西病棟が完成、今月下旬稼働 先進的な救急医療施設


◇第1種・第2種感染症病床備える

徳島市蔵本町の徳島大学病院(香川征院長)が07年1月から建設していた西病棟が8月完成、今月下旬から稼働する。救急治療施設として先進的で、10階に高い清浄度を誇る細胞治療センター(28床)を整備。1階にペストなどより危険な第1種感染症病床(2床)、6階にインフルエンザなどの第2種感染症病床(6床)があり、両方を備えるのは全国の国立大病院で初という。【井上卓也】

西病棟は地上11階、地下1階の鉄骨コンクリート造りで、延べ床面積1万9100平方メートル。病床数381床で、隣接の東病棟(315床)と合わせて全体で696床となる。同病院の再開発計画第3期として、東病棟(98年)、中央診療棟(03年)に続いて建設され、総工費は約70億円。

武蔵野美大との共同事業として、1階にモニュメントを設置したホスピタルギャラリーを整備するなど、便利さ・快適さを重視。小児医療センターが入る3階には、子どもたちが自由に遊んで楽しめるようプレールームが置かれた。11階には展望レストランがある。

14日には記念式典が予定されており、20、21日に入院患者が移動した後、物品の運搬などを経て今月下旬から、利用が開始される。