『北海道新聞』2009年7月15日付

「文系」「理系」入試導入 北大、2011年度から


北大(佐伯浩学長)は14日、2011年度入試から、学部の枠を超えて「文系」「理系」のくくりで学生を募集する「総合入試」を導入すると発表した。総合入試は前期日程の全12学部が対象で、募集定員は全入試の45%、このうち文系で16%、理系は55%に達する。16年ぶりの入試改革で、学部ごとの入試や、面接などで意欲や適性をみるアドミッション・オフィス(AO)入試は継続する。

総合入試は学生が入学時に学部を決めず選択の幅を広げることで年間約150人いる休学・退学者を減らし、教養分野の教育充実も目指す。総合入試の募集定員は文系は100人、理系が1027人。近年、類似する分野の研究が増えている工学部や理学部などは総合入試の募集定員を多めにし、理系4学部は前期日程で学部別入試を行わない。一方、専門職の医、歯、獣医学部の募集定員は少ない。理系では数学など特定科目の配分を多めにする定員枠を設ける。

総合入試で入学した学生は1年間、他の入試で選抜された学生と一緒に文系、理系ごとに「総合教育部」に所属、1年間教養科目などを学ぶ。学部・学科選択は2年の進学前に行い、本人の希望や成績と、定員の状況をみて判断。文系から理系、理系から文系への移行もできるという。