『読売新聞』秋田版2009年7月4日付

秋田大、横手に分校設置へ
地域の課題解決、活性化めざす


秋田大は3日、横手市役所に大学の拠点施設「横手分校」を設置すると発表した。今年2月、秋田大が横手市と連携協定を結んだことがきっかけで、拠点施設の設置は初めて。地域の課題解決と活性化に、大学の知力を生かすという。

同市は協定締結後、市民や市内の企業を対象に、大学の知力で解決してほしい課題についてアンケート調査を実施。その結果、年間3000トン以上にもなる間引きスイカの活用や、同市増田地区の「内蔵(うちぐら)」の観光資源化などの意見が寄せられた。

今後、これらの課題に対し、各学部の教員や学生が解決のために知恵を出し合う。また、同市山内地区特産の「いぶりがっこ」を学生らが生産し、大学発のブランド商品として売り出すことも予定しており、学生の若い力を地域の活性化につなげたいとしている。

分校には、同市が専属の非常勤職員1人を置く。吉村昇学長は、「地域の課題解決のために、大学の知を存分に生かしていく。横手で成功し、県北にも分校を作りたい」と意気込みを語った。