『毎日新聞』鹿児島版2009年6月30日付

産学官連携プロジェクト:企業の環境技術を共同研究 鹿児島市と鹿大が発表


鹿児島市と鹿児島大はこのほど、企業から温室効果ガス削減のための研究テーマを公募し、「産学官連携」で環境対策に取り組むプロジェクトを発表した。森博幸市長は「鹿児島ならではの環境技術が生まれることが目標。他都市でも活用できるシステムになれば」と期待感を示した。

プロジェクトは、市内の小中学校を利用し、塗料による輻射(ふくしゃ)熱低減など、企業が持つ環境対策の技術を共同で研究する。連携することで、大学側は公共施設利用で実用に近い形での研究が可能となる。また、企業側は市と大学との連携で、いわば「お墨付き」の商品開発が可能という。さらに、市は得られたデータを、今後の公共施設建設に応用する。

鹿児島大の吉田浩己学長は「行政の施設を借りて、大学と企業が共同で実証研究する、全く新しい試み」と意義を強調した。

研究テーマの募集期間は7月1〜31日。問い合わせは鹿児島大産学官連携推進機構(099・285・8492)。【川島紘一】