『京都新聞』2009年6月25日付

彦根の3大学が単位互換講座
協定に調印、10月から開講


滋賀県彦根市にキャンパスのある滋賀大、滋賀県立大、聖泉大の3大学は24日、単位互換協定書に調印した。学生が利用しやすいJR彦根駅前の大学サテライト・プラザ彦根で、10月から3講座を開講する。今後、長浜市の大学にも参加を呼び掛け、県北部での単位互換の動きを広げる方針。

単位互換の講座は学部生が対象で、滋賀大が「社会の比較」、県立大が「東洋思想時空論」、聖泉大が「コンピュータ特論」。協定期間は当面5年で、利用状況に応じて講座を増減させる。

調印式で、滋賀大の成瀬龍夫、県立大の曽我直弘、聖泉大の井深信男の3学長が協定書に署名した。

大学間の単位互換は、県内の全12大学による「環びわ湖大学コンソーシアム」が2008年度利用約300人で、学生総数(約3万7000人)の1%未満と低迷している。

滋賀大の成瀬学長は「大学間の距離が遠すぎては連携が難しい。県北部と県南部でそれぞれ連携の輪をつくる動きになる」と、今回の3大学連携の意義を説明。「大学同士の統合は現在考えていないが、連携を通じて教育内容の充実を図りたい」と話した。