『山形新聞』2009年6月25日付

山形大工学部が荒川区にサテライト 本県企業との橋渡し役


山形大工学部の分室となる荒川サテライトが東京・荒川区に新設され、開所式が24日、現地で行われた。区内企業への技術支援などに加え、本県企業との連携の橋渡し役を担う。

工学部と荒川区は昨年10月に共同研究や人材育成などに関する協定を締結しており、サテライトはこれに基づく活動拠点。区役所に近い複合ビルに約25平方メートルの事務室を4月に確保した。100人規模の会合が可能な多目的室も使うことができ、スタッフ1人が常駐する。

本格的な事業は今秋をめどにスタートする予定。企業の技術者、経営者らを対象にした同大大学院ものづくり技術経営学(MOT)専攻の授業や、一般向けの公開講座の開催などを計画している。

開所式には大学関係者や区幹部、区議会議員、地元企業の役員ら約70人が出席。大場好弘工学部長が「フェースツーフェースの連携拠点を目指す。互いに幸せになれるよう汗をかき、結果を出す」とあいさつ。西川太一郎区長は「企業経営者は大喜びだ。区を挙げて歓迎する。産業振興に向けて協力をお願いしたい」と述べた。山形大の都内の拠点は、東京サテライト(港区)、地域共同研究センターの大田サテライト(大田区)に続き3カ所となった。