『朝日新聞』2009年6月18日付

福井大、国立大学運営交付金「削減撤廃を」 国会議員へ要望書


政府の「骨太の方針2006」に基づいて毎年1%ずつ削減されている国立大学の運営交付金について、福井大学(福田優学長)は11日、国に削減撤廃を求める要望書を地元選出国会議員へ渡した。同大は、削減前と比べると今年度までに13億円減額された。「地域の教育・研究・医療の拠点としての機能が弱体化し、地域の発展を阻害しかねない」と訴えている。

骨太の方針2009がまとまるのを前に、国立大学協会が今月初めに運営費交付金の削減撤廃を緊急アピールしたのを受けた行動。福大では教職員の手当の一部を支給凍結しているほか、教育研究費を抑えてやりくりし、老朽化した設備の更新費などに充てているという。財務省は、こうした未使用の予算を「埋蔵金」とみなして交付金を抑制する方針とされている。