共同通信配信記事 2009年6月12日付

進む高大連携、補習も増加 文科省の大学調査


2007年度に高校生向けの体験授業を行った大学が前年度の441校から488校に増えるなど、高校との連携を進める大学が前年度から増えていることが12日、文部科学省の調査で分かった。大学は学生確保を狙うが、新入生に補習を実施する学校も年々増え、学生受け入れに多様な取り組みを求められる状況も浮かんだ。

調査は全国すべての国公私立の四年制大学742校を対象に実施。高校生に大学を紹介するオープンキャンパスを開いたのは15校増の699校で、教員ら高校関係者との定期的な意見交換を行っているのも24校増えて、318校となった。

また、大学の通常の授業を高校生に受講させたのは13校増の197校で、うち73校は授業を修了すれば、大学入学後に単位として認めていた。

一方、大学の授業に対応できる学力がついていなかったり、学部の学習に必要な科目を高校で履修していなかったりした新入生のために、補習を実施したのは10校増の244校。学力別にクラス分けをしていたのも283校(前年度258校)あった。

このほか、リポートの書き方やプレゼンテーションのやり方など、入学後に大学で必要な技能を教える新入生向けの教育を実施したのは、570校(同501校)と全体の約8割を占めた。