『産経新聞』福井版2009年6月5日付

サテライト講座の単位化を検討 大学連携リーグ 福井


県内8校の大学、短大、高専でつくる大学連携リーグと西川一誠知事の懇談会が4日、県庁で開かれた。本年度から福井市のアオッサでスタートした連携企画「サテライト・キャンパス講座」について学生の単位として認める仕組みを検討していくことになり、来月にも各校の教員が企画運営委員会に加わることを申し合わせた。

福井大、県立大などの学長や理事長が出席し、県が同講座の単位化や大学間で単位を互換できる講義の同キャンパス開講について意見を求めた。学校側から異論はあがらなかったが、各校とも学内の審議会や教授会に諮る必要があるため、教員を交えて検討を進めることで合意した。

県は単位化する講座の例として、各大学の教養科目や県立恐竜博物館の「恐竜学」、プレゼンテーションに主眼を置いた英語などの語学教育などをあげている。

しかし実現までにハードルは多く、質疑の中で福田優・福井大学長が「講座を単位として認められる内容にする必要がある」などと課題を提示。複数の講師が担当する講座の特性から、単位取得をだれが認めるかについて仕組みをつくる必要があるとの意見もあがった。

また、県は現在無料の講座を学生の単位取得が可能な講座にした場合、一般参加者から聴講料を徴収する可能性があると指摘。企画運営委員会でこれらの課題を整理し、話し合うことになった。

サテライト・キャンパスは学校の垣根を越えて複数の教授・講師陣がリレー形式で講義を行い、学生のほか社会人も受講できる学習拠点。大学連携リーグが6月に開設した。