『東奥日報』2009年5月29日付

52国立大が教養教育考える/弘大


大学における教養教育の在り方を考える「国立大学教養教育実施組織会議」が二十八、二十九日、弘前市の弘前大学で開かれた。全国から国立大五十二校が参加し、教養教育を実施する組織体制や成績評価の方法をめぐって意見を交わした。

最終日の全体会議では、当番大学である弘大の遠藤正彦学長が「教養教育の在り方に高校生の学力低下が大きな影響を与えている中、個々の大学がしっかりした方針を持って取り組んでいくことが必要だ」とあいさつ。

続いて、初日の分科会での協議結果をめぐって意見を交わした。弘大は、同大が一部の科目で実施している、学生が授業目標や達成状況を記録する「学習ポートフォリオ」を紹介。「省察を加える教員の負担が大きいのですべての科目で導入するのは大変だが、教育の質の改善を図る上では、一科目での実施でも効果がある」と報告した。