『毎日新聞』2009年5月26日付

中退者:大学など、経済的理由15.6%−−08年度


全国の大学と短大、高等専門学校の08年度の中途退学者のうち、「経済的な理由」で退学した者の割合は15・6%で、前年度より1・6ポイント増えたことが文部科学省の調査で分かった。国公私立全1225校を対象に07、08両年度末の状況を尋ね、計1148校から回答を得た。中退者は08年度が4万9394人、07年度が6万3421人で、経済的な理由による者はそれぞれ7715人(15・6%)、8893人(14%)。08年度末の授業料滞納者は1万4662人(前年度比4030人増)で、回答校の全学生の0・6%(同0・2ポイント増)だった。

同省は私立高校の授業料滞納状況も調査。回答した1323校の08年度末の滞納者は9067人(同791人増)で、全生徒に占める割合は0・9%(同0・1ポイント増)だった。

大学、高校とも72%が「08年度は07年度より学生・生徒の経済的支援に関する相談が増えた」と回答。しかし08年9月以降、新たな支援策を実施したり、既存の支援策を拡大した大学などは219校(17・9%)、私立高校は56校(4・2%)にとどまった。【加藤隆寛】