『日刊工業新聞』2009年5月26日付

茨城大など、バイオ燃料作物で地域活性化プロジェクト


【水戸】茨城大学は茨城県や日立市、阿見町、茨城県工業技術センターと連携し、バイオ燃料作物を利用した地域活性化プロジェクトをまとめた。新バイオ燃料として期待されるスイートソルガムを阿見町内の耕作放棄地で栽培し、バイオエタノールを精製。それを自動車の燃料に利用し、燃焼評価や二酸化炭素(CO2)削減効果の検証を行う。今後3年間でバイオ燃料の実用化に向けたシステムの完成を目指す。

同大学の農学部と工学部の教員16人がメンバーで、07年からプロジェクトを進めてきた。

スイートソルガムはアフリカ原産のイネ科の作物で、全長5メートルにもなる。生育期間が4カ月と短く、熱帯から寒冷地まで幅広い地域で栽培できる。同じバイオ燃料作物のサトウキビより生育期間や栽培地域の点で優れており、エタノール収量はほぼ同じだ。栽培する品種や使用する肥料を検証し、耕作放棄地での栽培方法の確立を目指す。