『沖縄タイムス』2009年5月14日付

琉大説明に異論噴出/外国語授業減 学生ら「多くが困る」


琉球大学は13日、今春入学生から実施している外国語の講義数を大幅に減らす新カリキュラムについての説明会を開いた。大学側は「改革」の理由として、学生アンケートで大学の語学教育で力が身に付いていると感じている学生が少ないことや、非常勤講師の依存率が高いことを挙げた。一方、参加した高校教員や学生からは「授業を減らしてどう力を付けるのか」「勉強していても自己評価が低いのは当然」などの異論が上がった。

説明会には、保護者も含め約70人が参加。新カリキュラム実施後の説明会開催に、開始当初から学生や教員から「説明を聞いても意味がない」「何のための説明会か分からない」との声が上がり、紛糾した。

同大大学教育センターの津波高志センター長は学生アンケートについて、「8割以上の学生が身に付いていないと感じている。他大学との比較はしていないが、琉大としては問題だ」と強調。非常勤講師の依存率に関しては「約7割と全国的に見て高い。必修授業数は減らしたが、4年間継続して学べる形にした。改革は間違っていない」と話した。

新里里春副学長は「単位の実質化」として、登録上限を20単位とした経緯などを説明。「4年間で160単位取れる計算。学生の学習上問題はないと考える」とした。

参加した法文学部の学生は「授業が取りにくいなど、多くの学生が困っている。大学は学生のことを考えていない」と肩を落とした。

県立高校の男性教員は「説明が理解できなかった上、中間テストの時期で、参加できない教員がほとんど。アリバイ的にやっていると感じた」と話した。