『産経新聞』茨城版2009年5月11日付

障害者専門の大学院設置へ 筑波技術大


聴覚と視覚に障害がある学生を対象とする国内唯一の国立大学「筑波技術大」(茨城県つくば市天久保、村上芳則学長)が、来春の大学院開設を目指して準備を進めている。今年中には文部科学省の認可を受けられる見通し。障害者専門の大学院が開設されるのは国内で初めてという。 

同大には視覚障害者が機械工学やコンピューターなどを学ぶ保健科学部と、聴覚障害者がはり・きゅうや理学療法などを学ぶ産業技術学部がある。学生は4学年で約350人。

大学院はそれぞれの専門性を高めるための修士課程として、保健科学専攻(定員3人)と産業技術専攻(同4人)を設置する。文科省の認可を受け次第、来年初めに入学試験を実施する計画だ。将来的には障害がある留学生の受け入れについても検討するという。

同大は昭和62年に3年制の筑波技術短大として開設。平成17年には4年制の筑波技術大を併設。4年制大の1期生が卒業するのに合わせて大学院開設の準備を進めていた。