『北海道新聞』2009年4月18日付

北大、法科大学院の定員減を検討 10年度から1−2割


北大は十七日、法科大学院の入学定員(百人)を二〇一〇年度の入試から一−二割程度減らす方向で検討に入った。五月にも決定する。

各地の法科大学院が定員割れや新司法試験の合格率低迷に直面する中、文部科学省は昨秋、全国の大学院に対し、教育の質向上のため定員見直しの検討を要請していた。

北大の法科大学院入試の出願者は〇四年の開設以降、五百−九百人台で推移したが、今春は四百六十四人。うち百三十二人が合格し、九十四人が入学した。新司法試験の合格率も〇六年は68%、〇七年は49%、〇八年は31%と下がっている。

松久三四彦(みよひこ)北大法科大学院長は「新司法試験の合格率が全国的に低い。現状を改善し、じっくり教育するための定員見直しは、各大学院が協力して取り組むべき課題と受け止めている」と話している。

北大のほか、道内で入学定員三十人の法科大学院を置く北海学園大は「今のところ一〇年度からの定員削減は検討していない」と話している。