『読売新聞』2009年4月15日付

東大・読売寄付講座が開講、明石・元国連事務次長が講義


東京大学法学部に開設された読売新聞社の寄付講座「グローバル・リーダーシップ講座」の初講義となる連続公開セミナーが14日、東京都文京区の同大本郷キャンパスで開かれ、約150人の聴衆が参加した。

第1回のセミナーは、元国連事務次長の明石康氏が「国連平和維持活動(PKO)の変遷と展望 日本の参加はなぜ低調か」と題して講義。明石氏は「日本は、カンボジアと東ティモールのPKOに参加し、まじめな良い仕事をして関係国に感謝された」とした上で、「その後はぱっとしない。現在、日本が参加しているPKOの総派遣人数は、国連加盟国の中で82、83番目くらいの情けない状態にある」と批判。さらなる日本の国連活動の参加拡大を訴えた。同講座は、世界を舞台に地球規模の課題解決にリーダーシップを発揮できる人材養成を目指して開設された。講座は、今後3年間行われる。連続公開セミナーは年間8回程度を開く予定。