『福井新聞』2009年4月2日付

世界の原子力拠点に 福井大附属研究所が開所


福井県のエネルギー研究開発拠点化計画で重点施策の一つに位置付けられている福井大附属国際原子力工学研究所の開所式が1日、福井市の同大文京キャンパスで行われた。高速増殖炉「もんじゅ」や原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)などの現場を活用し、原子力分野の研究開発、人材育成で世界トップレベルの拠点を目指す。

研究所には、他大学などからの客員教授を含め研究員34人を配置。国立大の原子力研究所としては京都大に次ぐ規模となる。▽原子力工学基礎▽原子力工学研究開発▽原子力防災工学▽医学物理・化学研究開発―の4分野で構成する。

10年3月までに県内の原子力関連施設を生かしたカリキュラムや他大学に開放する集中講義科目などを設定し、11年4月から学生を受け入れる予定。アジアを中心に海外からの留学生も積極的に招く方針。

当面は総合研究棟内に研究室を置き、年内には同キャンパス内に実験室を整備。施設などの受け入れ態勢が整った段階で敦賀市に移転する。