『読売新聞』2009年4月5日付

「役立つ」でも産学連携二の足…中小製造業、費用に不安


大学での研究成果を商品化に役立てるなどの産学連携について、大阪府の中小製造業の経営者の67.3%が「経営課題の解消に役立つ」と感じながら、実行した例は4.3%にとどまっていることが、大阪市信用金庫が実施したアンケートでわかった。大学側に話を持ちかけることに二の足を踏む経営者が多い。

産学連携への障害(複数回答)について、「(謝礼などの)費用がどれくらいかかるか分からず不安」という回答が51.9%と最も多かった。「研究者と意思疎通できるかどうか不安」(40.0%)、「なじみがなく敷居が高い」(36.0%)も上位を占めた。

自社が抱える課題について相談する相手は、金融機関(56.3%)や同業者(54.7%)が多く、大学は2.8%にとどまった。

調査は2月に実施し、555社が回答した。