『財経新聞』2009年4月9日付

帝人、横浜国立大に「研究企画能力育成帝人スタジオ」を開設


帝人と横浜国立大学は9日、今月から同大大学院工学府のPED(パイ型研究者・技術者)教育プログラムに、博士課程後期の学生を対象とした「研究企画能力育成帝人スタジオ」を開設すると発表した。

同スタジオは、帝人グループがこれまで培って来た研究企画力やノウハウを活用し、博士課程後期の学生を対象として隔週3時間のペースで展開する教育プログラム。趣旨や目的に沿った講義のほか、異なる専門分野の学生たちでグループワークを重ね、1人ではカバーし切れない領域や未開拓の領域での新規研究テーマのアイディア創出を図り、そのテーマのコンセプトを現代の技術水準と照らし合わせて、チームにより真に開発すべき研究テーマへの具現化を推進する。学生たちのチームは、知的財産に関する対応や技術マーケティングなどについても併せて学習し、最終的には研究予算獲得のためのプレゼンテーションまでを行う。

初年度となる今年度は、同大大学院工学府PED教育プログラムマネジメント部と帝人新事業開発グループ研究企画推進部でプログラムを作成し、今月15日に開講する。

科学の融合領域における新たな研究は、将来のイノベーションを生み出す源泉。帝人グループでは、若い研究者による融合領域での研究テーマ創出を支援するとともに、企業で事業化出来るような優れたアイディアの積極的な取り込みを考えている。

両者は、この連携教育プログラムを通じて教育力の向上を図るとともに、新たな融合領域でのイノベーション創生を目指していく方針。