共同通信配信記事 2009年4月3日付

法学未修者の履修単位増へ 法科大学院の質向上策


法科大学院の質向上策を検討している中教審特別委員会の作業グループは3日、基礎的な力を身に付けるため、法学未修者が1年次で履修する法律基本科目を6単位程度増やす案をまとめた。

特別委は、入学する際の適性試験で合格最低基準を設けるとした案と合わせ、今月中にも最終的な改善方策をまとめ、各大学院に改革を求める。

法律の基礎的な理解や法的思考力が十分身に付いていない司法試験受験者や司法修習生がいる、との指摘があり、対応を検討していた。

大学で法律を専攻せずに入学する法学未修者は通常、修了までに既修者の2年に対し3年かけるが、司法試験合格率が既修者の半分程度と低く、作業グループは基本科目の学習を増やす必要があると判断した。

また、法律基本科目、法律実務基礎科目について、全学生が習得すべき共通の教育内容(コア・カリキュラム)が必要として特別委が中心となって年度内にも策定する方向となった。