共同通信配信記事 2009年4月2日付

鳥取大病院、重症患者に重点 救急医一斉辞職で


教授、准教授を含む救急専門医4人全員が心身の疲労などを訴え、3月末で一斉辞職した鳥取大病院救命救急センター(鳥取県米子市)で2日、後任のセンター長に就任した本間正人教授(46)と豊島良太病院長が記者会見した。

豊島病院長は「地域住民に不安と心配をかけた」と謝罪。今後は軽症患者は地域の病院に受け入れてもらう方針を説明。「重症患者だけを診るセンター本来の姿に戻していきたい」と話した。

センターは、生命の危険がある患者を24時間態勢で受け入れる3次救急医療機関だが、受け入れる患者のほとんどが軽症だった。

辞職した4人が所属していた救急災害科はこれまで専門医4人と応援医師3人の計7人態勢だったが、本間教授と、ほかの科から所属変更するなどした医師ら9人の10人態勢となる。ただ、このうち救急専門医は本間教授だけで、准教授は当分の間、空席という。

本間教授は「3次救急は国民にとって水と同じ必須のライフラインなので充実させたい」と抱負を語った。