共同通信配信記事 2009年3月30日付

法科大学院9校が「不適合」 認証評価、6校が異議


法科大学院の認証評価機関「大学基準協会」は30日、2008年度に実施した14校の評価結果を公表。基準を満たしていないとして9校を「不適合」とし、5校を「適合」とした。

9校は大阪学院大、神奈川大、関西大、関東学院大、甲南大、東北学院大、日本大、白鴎大、名城大。うち大阪学院大、関東学院大、日大を除く6校が協会に「事実誤認がある」などとして異議を申し立てた。

結果によると、9校の大半に厳格な成績評価がされていないと指摘。関東学院大などは科目の履修が、法律基本科目に偏っていると判断された。

広島修道大と南山大など適合5校のうち駿河台大、中京大、桐蔭横浜大の3校に対し、司法試験対策とみられる授業などの中止や改善を勧告、この点について報告を求めた。

法科大学院をめぐっては、新司法試験の合格率低迷や定員割れなどから、試験対策に力を入れざるを得ない背景があるとみられるが、協会は「専門知識と幅広い教養を持った法曹を養成するという原点に基づいて評価をした」としている。

認証評価は質確保のため義務付けられ、結果は文部科学省に報告される。