『日本経済新聞』2009年3月18日付

山形大、高専と広域連携 大学院進学促す


山形大学工学部(山形県米沢市)は東北から首都圏までを視野に高等専門学校との広域連携に乗り出す。各高専から大学院への進学を促すとともに、学部学生や院生への刺激効果を狙う。第1弾として木更津工業高等専門学校(千葉県木更津市)と教育研究交流協定を結び、単位認定にまで踏み込んだ。今後は東北6県の国立7高専はじめ10校程度をメドに同様の協定締結を目指す。

4月に発効する木更津高専との協定には共同研究の推進、教員の資質向上を目指すFD(ファカルティ・デベロップメント)研修の共同実施などを明記。大学院理工学研究科の授業で高専専攻科2年生を受け入れ、正式に大学院に進学後は修得単位として認定する。

東北6県には八戸、一関、秋田、宮城、仙台電波、鶴岡、福島の各高専があるほか、工学部が昨年10月に連携協定を結んだ東京都荒川区には東京都立産業技術高等専門学校もある。工学部は「合意できれば各高専とも連携したい」と協定締結を働きかける意向だ。