『朝日新聞』富山版2009年3月17日付

平井氏、執行部入り 富山大学長選考


富山大学の学長選考で教員らの意向投票で最下位だった現職の西頭徳三氏が再選された問題で、教員有志が16日、西頭氏ら次期執行部を構成する理事就任予定者が進めている、学長選考会議の次期学外委員の選任作業に対し「透明で公正な人選をするべきだ」とする見解を表明した。

国立大学法人法では、学長選考会議メンバーの半数は学外委員で構成し、「学内委員の意見を聴いて学長が任命する」と定められている。現執行部と選考会議の委員の任期は、3月31日で切れる。

教員有志や大学関係者によると、次期執行部には西頭氏、意向投票で1位の平井美朗・大学院理工学研究部教授、2位の倉知正佳・大学院医学薬学研究部特任教授が入ることが大筋合意されている。また、関東地方の大学で理事を務める文部科学省出身者も入る見込みという。

西頭氏に学長就任辞退を求めていた教員有志は記者会見し、平井氏らの執行部入りで人事刷新の目標はほぼ達成されたとした。その上で学外委員には「学長選考で意向投票の結果を尊重する人物を選ぶ」「現在の委員の再任を認めない」などを求め、学内委員の意見を聴いてから人選をするべきだとした。