共同通信配信記事 2009年3月3日付

学長任命しないよう要請 富山大教授ら文科相に


西頭徳三学長(70)の再選を決めた富山大学長選考は教職員の意向を反映していないとして教授ら4人が3日、「学長に任命せず、選考やり直しを指示してほしい」とする異例の要請書を塩谷立文部科学相あてに提出した。

教授らによると、昨年実施の選考は西頭学長を含め3人が立候補。2回の教職員意向調査で、西頭学長の得票は2割程度で最下位だったのに、選考会議は結果を考慮せず、再選(任期は4月から2年)を決めたとしている。

富山大は選考会議を学部長ら学内委員と、富山県知事のほか地元政財界から学長が任命した学外委員の計24人で構成し、「参考とするため(教職員の)意向調査をすることができる」と定めている。

これに対し教授らは「学外委員には大学と取引のある企業グループの関係者が多く公正性を欠く。会議手続きにも問題がある」と主張している。

選考をめぐっては、6学部の教授会が抗議、懸念を表明。西頭学長は就任辞退の考えはないとする一方、選考の見直しに言及している。