NHKニュース2009年2月11日

仏 大学改革反対の大規模デモ


サルコジ政権の経済対策への反発が広がっているフランスで、今度は大学の合理化に反対する教職員や学生による大規模なデモが行われ、参加者は、政府に対し、改革案の即時撤回を求めました。フランスでは、先月にも政府の経済対策に反発する全国規模のストライキが行われています。

フランスでは、10日、パリやリヨンなどの主要都市で、教職員と学生による合同のデモ行進が行われ、主催者側によりますと、あわせて6万人が参加しました。サルコジ政権は、国立大学を合理化するため、学長の権限を強化して研究職の職員を自由に選定させることや、教職資格を与える基準をより厳しくすること、さらに、全国で教職員ポストを900人削減することを盛り込んだ改革案を掲げています。これに対して、教職員や学生は、大学に競争原理を持ち込み自由な研究を阻害するばかりか、大学の序列化を進めるとして、反発を強めており、すでに複数の大学で無期限のストライキに突入しています。パリでのデモの参加者からは「教育が商品化されることは断じて許されず、徹底して抵抗する」といった声や「教育関係者だけでなく、あらゆる人々がサルコジ政権の改革に怒りを爆発させようとしている」といった声が聞かれました。フランスでは、先月にも政府の経済対策に反発する全国規模のストライキが行われており、サルコジ大統領の支持率も、おととしの就任以来最悪の36パーセントにまで落ち込んでいます。

(新首都圏ネット事務局より:NHKの報道映像はこちら<2月13日現在のリンク>.