時事通信配信記事 2008年12月25日付

振興調整費評価、約2割が不合格=文科省


文部科学省は25日、科学技術振興調整費による研究課題の評価結果をまとめ、政府の総合科学技術会議に報告した。対象となった82件のうち、「不合格」のC、D評価は約23%の19件で、昨年の12%(67件中8件)からほぼ倍増。中でも、評価項目すべてで最低の「D」評価を受けたものも1件あった。

振興調整費は、総合科技会議の方針に沿って設定された研究課題に配分される研究費。支出を受けて研究を行う大学などは、専門家による評価を受ける。

文科省によると、今回の評価対象は2006年度に始まった課題の中間評価26件と、昨年度に終了した課題の事後評価56件。「計画以上の取り組み」とされるA評価が8件あった一方、リチウムイオン電池の標準化を目指した慶応大の研究は「成果はほとんど得られていない」とされ、4つの評価項目すべてで最低の「D」ランクだった。