『山陰中央新報』2008年12月23日付

島根大学長候補に山本副部長


島根大学(松江市西川津町)は二十二日、来年三月末で任期満了を迎える学長の選考会議を開き、次期学長候補に副学長の山本広基氏(61)を選んだ。文部科学省に上申し、任命される。任期は同四月から三年間。

学内外の識者十人でつくる学長選考会議(議長・宇野重昭島根県立大学長)で、学内推薦のあった山本氏と医学部公衆衛生学の藤田委由教授(60)の二人を選考。国立大学法人化後の知識と経験を踏まえ、経営手腕を発揮できるなどの理由から、山本氏に決めた。

選考の参考として、学内の役員、教職員ら九百五十人を対象に行った意向調査で、山本氏は有効投票数七百七十三票のうち、過半数の四百十二票を獲得していた。

記者会見した山本氏は「学生の満足度を上げ、地方国立大学のトップを目指す」と所信を表明。少子化に伴い入学志願者数が減少傾向にあることに対し「教育内容と進路支援の充実が、優秀な学生の確保につながる」と強調した上、地域医療や中山間地域などの課題解決に向けた地域貢献を推進する考えも示した。

山本氏は大阪府出身で、島根大大学院農学研究科修士課程を修了。同大生物資源科学部教授、同学部長を歴任し、〇四年四月から現職。専門は農薬環境科学、土壌微生物学。