『新潟日報』2008年12月14日付

大学の社会貢献の在り方探る


大学の社会貢献の在り方を探ろうと、新潟大は13日、フォーラム「足元からの社会連携」を新潟市西区の同大五十嵐キャンパスで開いた。学生や教職員、地元住民ら約100人を前に、地域で活動する学生サークルや市民団体など12組がそれぞれの取り組みについて報告した。

フォーラムは、地域の意見を大学の社会貢献に反映させるのが狙い。ことしで4回を重ねた。

活動報告では、学生らが地元の夏祭りに参加した様子や、学生や地域住民を対象にしたホームページが紹介された。

同大社会連携研究センターは、前回フォーラムで住民から提案のあった「菜の花プロジェクト」に着手したことを発表。耕作放棄地で菜の花を育てて菜種油を食用に使い、廃油を燃料にする事業で、同センターの松原幸夫教授は「各地で取り組んでいるが、赤字のところが多い。黒字になる事業展開を考えたい」と意気込んだ。

続いて、学生や住民らが「あったらいいなこんなまち やったらいいなこんなこと」をテーマに意見交換を行った。

報告を聞いた新潟市中央区の主婦神田愛子さん(60)は「若い人が地域の中でいろんな活動をしているのを初めて知った。交流の機会が多くて新潟大の近くの人がうらやましい」と話していた。