『東京新聞』2008年12月16日付

産学連携で成果に期待 DOWAホールディングス、群大と包括協定調印


群馬大学とDOWAホールディングス(東京都千代田区)は十五日、研究開発や人材育成などで産学の連携を図ろうと、太田市役所で包括協定に調印した。同社の吉川広和会長は「共同研究や人材交流、相互に施設の有効利用が進み、成果が上がることを期待している」と話した。

同社は非鉄金属の精錬・加工事業を主とするグループの持ち株会社。今年五月に子会社が太田市内で熱処理事業の新工場を操業。群馬大工学部が同じ分野の研究をしていることなどから、同市と太田商工会議所の仲介で協力が決まった。

同大大学院に来年四月から、同社の資金提供を受けて「寄付講座」を開設。博士号を持つ社員が講師として派遣される。同社傘下の埼玉県本庄市にある研究施設の利用なども検討している。

同大学院の宝田恭之工学研究科長は「工学は理論だけでは面白くない。応用面について一緒にやっていけるのは非常にありがたい」と話していた。 (川口晋介)