『山形新聞』2008年12月17日付

山形大が私費留学生に貸付制度 円高による負担軽減へ


山形大は16日、急激な円高で生活が苦しくなっている外国人留学生に対し、一時金を貸し付ける制度を始めた。円高を理由とする貸付制度は初めての試みだという。

制度は短期交換留学生を除く、私費留学生が対象。円高で仕送り額が目減りするなど一時的に困窮した場合、5万円を上限に、無利子、無担保で貸し付ける。返済は一括または分割払いとし、分割の返還期間は6カ月以内。貸し付け回数は原則1人1回で、学内外の寄付で造成された国際交流事業基金を財源とする。

同大には10月1日現在、182人の留学生が在籍しており、うち104人が私費留学生。ほとんどがアジア地域で、特に韓国、インドネシアなど円高が大きく影響している国の出身者が多い。同大国際交流ユニットは「円高により、仕送り額を多くするなど経済的負担は大きくなっているようだ。制度の周知を図っていきたい」と話している。