『陸奥新報』2008年12月18日付

「落ち着いて学業継続を」 弘大が円高で留学生に助成金


弘前大学(遠藤正彦学長)は17日、円高で生活に支障を来している海外からの留学生を手助けしようと、正規の留学生に対して1人当たり10万円の特別教育助成金を支給することを決めた。同日開かれた記者会見で、教育・学生担当理事の須藤新一副学長は「留学生に落ち着いて学業を継続してもらうための対応」と話した。

対象は弘前大学の正規留学生(国費外国人留学生、外国政府派遣留学生、休学者は除く)。現在、弘大の正規留学生は韓国、中国、インドネシア、バングラデシュ、モンゴルからの学部生と、岩手大学との連合農学研究科大学院生を含む大学院生の合わせて52人が在籍する。

財源は学長裁量経費を充て、本人の申請に基づいて支給する。申請した留学生には、第1次締め切りの19日までに申請すると、26日までに支払われ、最終締め切りの来年1月16日までに申請すると、同23日までに支払われる予定。全員が申請すると総支給額は520万円となる。財務・施設担当理事の小川清四郎副学長は「貸与ではなく支給を決めたのは全国で初めてのことでは」としている。