『西日本新聞』2008年12月18日付

県が熊大に寄付講座 協定を締結 地域医療体制を研究


県は17日、熊本大医学部付属病院に寄付講座を開設するため、同大と協定を締結した。地域医療体制の研究や、地域医療を担う医師の養成を目指す。県が大学に寄付講座を開設するのは初めて。

講座名は「地域医療システム学寄付講座」で、来年1月から2014年3月まで開設。特任教授1人と特任講師1人を置く。本年度に県が500万円を寄付。来年度以降は、公立病院を抱える市町村などからも寄付金を募り、年間2000万円を寄付する予定。寄付総額は1億500万円になる。

同大はこの寄付金を使って、効率的な医師の配置を検討。へき地の診療所や拠点病院に学生を派遣し、実習指導なども行う。

協定締結後、蒲島郁夫知事は「熊本大との連携を強固にして地域の医師を確保したい」、同大の崎元達郎学長は「新生児、産科医療を中心に医師不足が深刻。寄付講座の成果がすぐに出ることを期待している」と話した。