『北海道新聞』2008年12月11日付

北大が留学生に貸付金制度 円高直撃、経済面で支援


北大は十日、急激な円高や世界的な金融危機の影響で学生生活が苦しくなっている外国人留学生に対し、一時金貸付制度の創設など経済的支援を行うことを決めた。

貸付制度は、在籍期間が六カ月以上残っている私費留学生が対象。円高で仕送り額が目減りするなど一時的に困窮した場合、五万円を上限に、無利子、無担保で貸し付ける。返済期間は六カ月以内。

また、韓国のウォン安、インドネシアのルピア安が著しいため、両国の留学生に限って授業料納付期限を延長する特別措置も実施。来春の卒業・修了予定者を除き、本年度の後期分をまだ納めていない三十六人について、十月末だった期限を来年三月末まで延ばす。

北大の留学生は八十一カ国・地域の千二人で、うち私費留学生は六百五十二人。同大留学生交流室は「円高に伴う相談は、まだ寄せられてないが、生活への影響は大きいはずだ」とみており、支援策の周知徹底を図る。