『毎日新聞』愛媛版2008年12月4日付

愛媛大:次期学長に柳沢氏 同大理事、候補に選出


任期満了に伴う愛媛大の学長選が3日行われ、同大学理事で教育・学生支援機構長を務める柳沢康信・理学部教授(60)=行動生態学=が次期学長候補に選ばれた。文部科学大臣の任命を経て来年4月1日に学長就任予定。任期は3年。

柳沢理事は3日夕、松山市の同大学本部で記者会見。同大学が法人化後、次代を担う若い世代を育てる教育機関の原点に戻り、さまざまな先進的取り組みを行うと共に世界的レベルの研究センターを作ってきたとして、これら小松正幸・現学長の路線を「基本的に継承する」と表明した。その上で「まだ多くが初期段階にあり、さらに実質化して発展を目指したい」と決意を語った。専門の行動生態学では、宇和海などにスキューバダイビングをして魚の生態を観察。アフリカのタンガニーカ湖でも長期にわたり調査をした。

富山県射水市出身。70年に京大理学部動物学科卒。愛媛大理学部助手などを経て96年から同教授。05年から理事。【古谷秀綱】