『信濃毎日新聞』2008年11月30日付

県内の8大学、教育連携へ「コンソーシアム」設立


信大(本部・松本市)など県内8大学は29日、学生の基礎教育などに共同で取り組む「高等教育コンソーシアム信州」を発足させ、長野市内で記念式典を開いた。大学間に高速通信ネットワークを整備し、各大学の授業を映像と音声で相互に配信し、教育資源を有効活用する。来年秋をめどに試験的に始め、メンタルヘルス対策や就職支援などの学生支援でも連携する。

信大のほか県看護大(駒ケ根市)、佐久大(佐久市)、諏訪東京理科大(茅野市)、清泉女学院大(長野市)、長野大(上田市)、松本歯科大(塩尻市)、松本大(松本市)が参加。代表者らによる互選で、小宮山淳・信大学長を会長に選んだ。

式典前の会見で、小宮山会長は「各大学の個性を生かしながら、全大学に共通する教養、基礎科目などの資源を共同で活用する。全県をキャンパスと考え、学生同士や教職員の交流を密にしたい」と説明。副会長の住吉広行・松本大学長代行は「連携による魅力向上で県内外から学生を集め、地域の活性化につなげたい」とした。

一連の取り組みは、大学間連携を支援する文部科学省の事業に採択され、本年度から2010年度まで年間約1億円の補助を受ける。将来的には県内の短大や専修・専門学校、各種団体などの参加も見込んでいる。