『産経新聞』2008年11月23日付

東大、女子にご執心! 「3度目の正直」なるか学生増


東大、女子求む−。平成21年度入試で、東京大学が女子学生の獲得に躍起になっている。東大は、女子学生の数が男子の約4分の1と東京六大学で最も少ない。2年前から女子学生向け説明会を開いてアピールするが、結果は振るわず。今年も来月23日に説明会を開く予定だ。ただ「魅力ある男がいれば、女子も集まる」との声も。「3度目の正直」となるか。

「女子高校生のための東京大学説明会」と題されたイベントは12月23日、東京都千代田区の学術総合センターで開催。進学相談会のほか、女性准教授ら2人による基調講演や、女子学生らによるパネルディスカッションなどが行われる。

昨年は定員500人の会場に約750人集まったとあって、今年の会場は1000人規模。「3度目で関心も高まっているはず」と東大本部の針貝俊彦入試グループ長も期待する。

東大によると、1〜4年生の学部生の総数は計14274人(5月1日現在)。うち女子学生は2762人とわずか19・3%。東大以外の東京六大学の女子学生比率は30〜50%で、圧倒的に東大の女子学生が少ない。

女子学生を増やしたい背景には、科学技術創造立国と男女共同参画を掲げ、女性研究者の育成を後押しする国の方針や、女性の雇用拡大が求められていることがある。「女性が多く集まるところは、活気にあふれている」(東大関係者)との声も強い。

そこで、19年度入試から始まったのが「女子学生3割作戦」。入試説明会や夏のオープンキャンパスで女子高生にアピールした。3年目の今回は期待も大きいが、東大本部入試グループ長の針貝さんは「今年こそ3割達成したいが…」とどことなく自信なさげだ。

東大OGの評論家、樋口恵子さんは「今は東大女性への偏見は少なくなったが、浪人したくないから無理しないのかも。しかし、東大に女子が少ないのはPR下手もある。東大にいい男がたくさんいれば、女子も自然と増えるのではないか」と話す。