『毎日新聞』北海道版2008年10月30日付

ほっかいどう経済NEWS:住友ベークライト、北大に「寄付講座」


◇糖鎖機能解析へ

プラスチックメーカー「住友ベークライト」(東京都品川区)は11月1日、北海道大大学院先端生命科学研究院に寄付講座「糖鎖機能解析分野」を開設する。2年間の予定で、機能解析に役立つ「糖鎖アレイ」の研究開発や、疾患との関係をテーマに、同社と同大が共同研究する。

糖鎖は、ポストゲノムの研究テーマの一つとして注目を集めている。単鎖が鎖状につながった生命分子で、たんぱく質の細胞表面に結合し、正常でないとがんや糖尿病などの疾患につながるとされている。

寄付講座では、糖鎖アレイの研究開発のほか、糖鎖アレイを使った疾患との関係などを解析する。同研究院で糖鎖研究を行う西村紳一郎教授ら3人が担当する。同社はこの研究から2015年までに糖鎖関連商品の開発したいとしており、数十億円の売り上げを見込む。【千々部一好】