『山形新聞』2008年10月28日付

山形大が教職大学院を開設へ 優れた人材の育成目指す


山形大は来年度、高い実践力を備えた教員を養成する教職大学院を開設する。県内公立校と連携した実習や、幅広い分野の講義を取り入れ、「授業づくり」「学校づくり」に優れた人材の育成を目指す。大学設置・学校法人審議会が27日、設置を認めるよう文部科学省に答申した。東北では宮城教育大に続き2校目。

定員は20人。学部卒と現職教員を対象にした「学習開発コース」(13人)と、現職教員のみの「学校力開発コース」(7人)の2コースを設ける。現職教員は計10人とし、派遣する県教育委員会とも連携し、一定の現場経験を持つ教員を想定している。

2年間で計10週行う実習は、同大付属学校のほか、村山地域の小中高15校で実施。都市圏の神奈川県川崎市内や海外での実習を追加できる。実習以外にも、学校と地域との連携などを学ぶフィールドワークの場として、同大が最上地方で展開している「エリアキャンパスもがみ」を活用する予定だ。

教育学だけでなく、全学部の教授らが講義を担当するのも特徴。各分野の先端研究などを学び、教材開発や教科指導力の向上に役立てる。

飯沢英昭地域教育文化学部長は「授業や学校づくりの中核となる『スクールリーダー』を養成したい」としている。