『日刊工業新聞』2008年10月20日付

国連大学、2010年にも東大、早大などと共同大学院を開設


国際連合大学は2010年にも東京大学、早稲田大学などとの共同大学院を開設する。国連大は東京に本部を置き研究を手がけるが、学部や大学院の学位取得の教育はしていなかった。日本の大学にとっては学生が“国連大・東大卒”などと名乗れ、全世界14カ所の国連大の拠点を活用できるのが魅力。国連大を窓口に、アフリカなど日本が手薄な地域とつながる日本の“教育外交”が進む点も注目されそうだ。

国際連合(国連)機関の一つである国際連合大学は、東大をリーダーとするサステイナビリティ学研究機構(IR3S)と7月に持続可能な開発分野で連携協定を結んだ。これを受けて参加大学の一部と、文科省が2010年度実施で準備中の共同大学院制度を活用することにした。候補は国連大本部(東京都渋谷区)と行き来しやすい東大、早大と茨城大、さらに国連大高等研究所と生物多様性で連携する横浜国立大学だ。対象は日本の参加大学学生と留学生になる。