『読売新聞』2008年10月15日付

高知女子大整備を決定 「池」に3学部と大学本部…県議会


「永国寺」は存続、知の拠点に

9月定例県議会は最終日の14日、県が提出した高知女子大の再整備を含む一般会計補正予算案を原案通り可決し、橋本大二郎前知事時代からの懸案だった同大の整備計画の実施が決まった。高知工科大の公立大学法人化に関する議案も可決され、両大学は連携して計画を進める方針。県は今後、高知女子大池キャンパス(高知市池)を健康長寿県づくりの拠点、同大永国寺キャンパス(同市永国寺町)を社会貢献をする知の拠点に、高知工科大のある香美市土佐山田町を工学産業振興の拠点として、本格的に整備する。

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計画によると、高知女子大永国寺にある生活科学部のうち、健康栄養学科を学部に昇格させて池キャンパスに移転。2010年度から大学本部を池に置き、看護(入学定員80人)、社会福祉(同70人)、健康栄養(同40人)の3学部を抱える主キャンパスとする。

これに伴い、現在ある社会福祉学部棟と看護学部棟に渡り廊下でつながるA棟と、健康栄養学部が入るB棟を建設。文化学部が入る予定だったC棟は計画を取りやめる。今議会では、整備費の一部として1億1000万円が計上された。

永国寺キャンパスは、生活科学部の残る生活デザイン、環境理学科の2学科を募集停止し、文化学部(同80人)の1学部にする。同キャンパスにある高知短大は10年度時点では存続される。

さらに、高知工科大マネジメント学部などのサテライト教室を永国寺に設置することも決まった。将来は、同学部と高知女子大が連携し、新たに社会科学系学部を設置し、その場合、高知短大は廃止される可能性もある。尾崎知事は、高知女子大の共学化を打ち出しており、大学の名称変更も検討する。