時事通信配信記事 2008年10月11日付

日本の高等教育力、世界6位=英情報会社


英国の大学情報会社タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)とQS社は11日までに、高等教育力の国別世界ランキングを初めて発表し、日本は6位に入った。今年5年目となる世界大学順位では、上位200校から慶応大が外れ、前年の11校から10校に減少。国内トップは引き続き東京大だが、昨年の17位から19位へ低下した。国内勢が低下傾向の中、国内4位の東京工業大は90位から61位に躍進した。

近年、大学や企業の国際的な人材争奪が激しくなっており、国内でも国立大が法人化で業績が予算に反映される中、ランキングは一定の影響力があるとみられている。

国別順位は、世界上位500校に入った大学の順位と大学の立地、各国トップ校のレベル、国の経済力の4つが指標。トップの米国を100点として、英国、オーストラリア、ドイツ、カナダと続き、日本は6位(90点)。アジア勢は韓国が9位、中国(香港を除く)が15位だった。

一方、世界大学順位の指標は、世界の学者約6400人の相互評価が4割、教員・学生数比率と、教員の論文の重要度(引用された回数)が各2割、世界約2300社の人事担当の評価が1割などで、米ハーバード大が昨年同様トップ。

日本では、国内2位の京都大が25位で変わらず、大阪大が46位から44位へ上昇。東北大112位、名古屋大120位、九州大158位、北海道大174位、神戸大199位と、いずれも順位を下げ、唯一の私立、早稲田大は180位で変わらなかった。

アジアの有力校は、香港大26位、北京大とソウル大が50位だった。

◇日本の大学

国内08年   世界08年  07年   高低
 (1)東京     19   17   ▼
 (2)京都     25   25   −
 (3)大阪     44   46   △
 (4)東京工業   61   90   △
 (5)東北    112  102   ▼
 (6)名古屋   120  112   ▼
 (7)九州    158  136   ▼
 (8)北海道   174  151   ▼
 (9)早稲田   180  180   −
(10)神戸    199  197   ▼

◇高等教育力の国別順位
    国名     総合点   大学順位  敷地  トップ校 経済力
 (1)米国     100    1    1    1    1
 (2)英国      98    2    4    2    3
 (3)豪州      94    5    2    3    7
 (4)ドイツ     92    3    7   15    5
 (5)カナダ      同    4    5    5    9
 (6)日本      90    6   13    4    6
 (7)フランス    89    8    6    8   11
 (8)オランダ    86    7    9   14   13
 (9)韓国      79   16   12   12   16
(10)スウェーデン   同   13   11   16   19