時事通信配信記事 2008年10月9日付

経営協議会審議、6校で不適切=国立大評価


文部科学省の国立大学法人評価委員会は9日、国立大と大学共同利用機関の全91法人について、2007年度業務実績の評価結果を公表した。外部の意見を反映させるための経営協議会の審議が6大学で不適切だったなどとして、評価委は「一部で取り組みが不十分」と指摘した。

宮城教育大、福岡教育大など6校は、学外の委員が参加する経営協議会で審議すべき財務諸表、役員報酬規定などを、事後報告で済ませていた。

弘前大、信州大など9校では、博士課程、法科大学院で学生の定員充足率が基準の9割を切っていたことが判明。今後、運営費交付金の返還が求められる。

小樽商科大、静岡大など10校と高エネルギー加速器研究機構では、研究費の不正使用を防止するための規定・体制の整備が不十分だった。

一方、30校と2機関は、教職員の個人評価を給与などに反映させる仕組みを導入済み。評価委は「運営効率化は基本的には順調に進んでいる」とした。