『毎日新聞』秋田版2008年9月30日付

協定締結:県と秋田大が「地域医療推進」寄付講座で


地域医療の充実と総合医の養成のため29日、秋田大の吉村昇学長と寺田典城知事が協定書を取り交わした。県としては初の寄付講座を同大に置く。

寄付講座は「総合地域医療推進学講座」という名称。秋田大医学部に教授ら3人の専任スタッフを置き、医師不足が深刻化する地域医療について講義、研究をする。将来的には幅広い医療知識で総合的な診療ができる総合医の養成や、県内の基幹病院と連携して医師を循環させるシステムの開発を目指す。県の寄付金額は、今年度は1750万円で、09年度から12年度は年間3500万円。秋田大の本橋豊医学部長は「地域医療は十分に機能していないのが現状。県と大学が一体となり、数々の課題克服に向け努力していく」と抱負を語った。また谷田部知一健康福祉部長は「研究の成果を県の施策に反映させたい」と話した。【百武信幸】