『東京新聞』茨城版2008年9月12日付

地場産業で教員資質 茨大大学院養成プログラムが採択


人材養成を目的とした大学院の取り組みを支援する文部科学省の二〇〇八年度大学院教育改革支援プログラム事業で、地場産業を素材に授業の方法論や教員に必要な資質を養う茨城大大学院教育学研究科のプログラムが採択された。同大が十一日、発表した。

同大大学院のプログラムは教職大学院と同程度に高度な教育を通常の大学院で実現する試み。素材には県内で盛んな養豚を想定。生産から消費までの過程で、学生が各専門の観点から課題を掘り起こし、教材を作成したり授業で活用したりする。実地調査や模擬授業などの実践を重視する。

例えば、流通や食育の観点のほか、物語で豚がどう扱われているかという国語的視点、殺生の倫理的視点などが考えられるという。

教員を目指す大卒者や現役教員ら同研究科修士一年約五十人を対象に、〇九年度から導入する。将来的には、農畜産業を中心に他の素材も扱う。 (高橋淳)