『河北新報』2008年9月11日

資源開発分野の人材育成 5大学が連携


秋田大など5大学が共同で、鉱物など資源開発の人材育成に着手する。資源価格が高騰し、資源分野に精通した技術者や研究者のニーズが高まっているのが理由。専門家による集中講義や鉱物資源が豊かな海外での研修などを行う。

秋田大が中心となり、北海道大、早大、東大、九州大が参加。3年生以上の学生や大学院生、若手教員を育成の主な対象に、2008―09年度に実施する。09年3月に5日間、秋田大で行う集中講義では、各大学の学生約20人が集まり、資源開発やリサイクルなど資源学の基礎を学ぶ。講師は専門教員のほか、民間から鉱山系企業の技術者や産業資源の市場に詳しい商社社員らを招き、実践例を教える。

海外研修は1回当たり約2週間の予定で、今年10月以降に実施する。アジアや南米、オーストラリアの鉱山で、現地の技術動向などを視察する。若手教員を鍛えようと、5大学間の出前講義も計画している。

秋田大の吉村昇学長は「日本の資源系の人材育成において、重要な役割を担っていきたい」と話している。文部科学省の人材養成プログラムに採択された事業で、年間予算は約2400万円。